沢井鈴一の「名古屋広小路ものがたり」
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2010年1月29日
沢井鈴一の「名古屋広小路ものがたり」補講 名古屋駅~栄 第13回「テレビ塔の下に埋もれた芭蕉の旧宅」
元禄時代の松尾芭蕉と名古屋の都心にあるテレビ塔、その両者にどういうかかわりがあるのだろうか。関係を解くカギは『金鱗九十九之塵』に掲載されている。 俳諧師芭蕉翁桃青旧宅跡は、久屋町〔東区東桜〕角から西に入った南側にある。元禄年...
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2010年1月22日
沢井鈴一の「名古屋広小路ものがたり」補講 名古屋駅~栄 第12回「別れの涙でぬらした小袖」
テレビ塔の下、公園の樹木のあいだに、一本の高札が立っている。高札には、この地に古くから、小袖塚と呼ばれている一つの小さな塚があったということが記されている。 『金鱗九十九之塵』は、小袖塚の由来を、次のように記している。 この...
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2010年1月15日
沢井鈴一の「名古屋広小路ものがたり」補講 名古屋駅~栄 第11回「洋書の丸善」
『丸善社史』のなかに、丸善名古屋支店の設立の経緯が、次のように記されている。 明治七年八月名古屋支店が設けられ、豊橋の人原畴(店名近次)がこの時新しく入社してこの店を担当した。この店の開始に就て早矢仕虎吉の雑記に、名古屋にあ...
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2010年1月8日
沢井鈴一の「名古屋広小路ものがたり」補講 名古屋駅~栄 第10回「旧三井銀行名古屋支店」
近代的なビルが建ち並ぶ広小路通りに、ひときわ異彩を放つビルがある。六本の古代ギリシャの趣きをたたえた円柱が並ぶ、旧三井銀行名古屋支店の建物だ。この建物は、地上二階でありながら、周囲の高層ビルに比していささかの遜色もなく、強い存在感...
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2009年12月25日
沢井鈴一の「名古屋広小路ものがたり」補講 名古屋駅~栄 第9回「燃える不動尊 永林寺」
永林寺は広白山と号す、曹洞宗の熱田全隆寺の末寺である。清屋茂公が創建し、安室袒心が中興した。全隆寺の第二世の龍札が開山した。もともとは仲ノ町一丁目にあったが、明治年間に今の地に移ってきた。 永林寺は山の薬師と親しまれ、呼ばれていた...
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2009年12月18日
沢井鈴一の「名古屋広小路ものがたり」補講 名古屋駅~栄 第8回「尾張藩の米蔵」
納屋橋の南、堀川の東岸には尾張藩の「御蔵」があった。江戸時代の租税は、主に米で徴収され、尾張藩の各地から集められた米は堀川をさかのぼり、ここ納屋橋のたもとに有った藩の御蔵に収められた。御蔵は税金を保管しておく大金庫のようなもの……...
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2009年12月11日
沢井鈴一の「名古屋広小路ものがたり」補講 名古屋駅~栄 第7回「聖堂跡」
区制五十周年を記念して発刊された『中村区誌』に「八角堂址」として、次のような記述がある。 尾張藩時代、徳川義直が名古屋城二之丸御庭に建てた、わが国初めての聖堂という「金声玉振閣」。七代藩主、宗春が享保九年(一七二四)、水主町にあっ...
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2009年12月4日
沢井鈴一の「名古屋広小路ものがたり」補講 名古屋駅~栄 第6回「明治橋」
笹島の交差点を東に進んでゆくと名鉄やJR、新幹線の高架の下をくぐり、牧野町に出る道がある。この暗くて狭いガード下の道を歩く人は、ほとんどいない。広小路から稲葉地に抜ける幹線道路の渋滞をさける車が、この道を通り抜けてゆくだけだ。 こ...
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2009年11月27日
沢井鈴一の「名古屋広小路ものがたり」補講 名古屋駅~栄 第5回「三四郎の宿」
夏目漱石は明治四十一年九月一日から百十七回にわたって、朝日新聞紙上に小説『三四郎』を連載した。 『三四郎』は、熊本から上京する主人公が列車の中で、たまたま乗りあわせた子ども連の女と名古屋駅前の旅館に同宿する場面から始まる。漱石は、...
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2009年11月20日
沢井鈴一の「名古屋広小路ものがたり」補講 名古屋駅~栄 第4回「公孫樹(いちょう)の大木」
その昔、堀川の流れに沿うようにして、江川が流れていた。江川は西区の稲生町から分流し、中川(中川運河の前身)に注いでいた。万治三年(一六六〇)の大火の時には、復興用の資材を、志段味の山から切り出し、江川を経由して運搬したという。今も...