リニア時代の名古屋のまちづくりNo.3 名古屋テレビ塔

【動画】リニア時代の名古屋のまちづくりNo.3 名古屋テレビ塔

プロジェクトINDEXへ
❶栄地区再生へ
❷久屋大通公園再生
❸名古屋テレビ塔
❹中日ビル
❺都心を支える水のみち・風の道
❻栄地下街
❼ 世界コスプレサミット
❽ インバウンド
❾ テレビ塔リニュアル
❿ ミツコシマエ ヒロバス
⓫ 進捗する久屋大通公園再整備
⓬ 光安名古屋市住宅都市局長に聞く
⓭ 総集編
☆INDEXへ☆
サポーターリスト
*このシリーズは、久屋大通公園(北エリア・テレビ塔エリア)の整備事業の進捗を中心に名古屋栄地区をハードおよびソフト面でインタビュー形式で紹介する企画です。2020年7月まで、約1ヶ月ごとに発信し栄地区の魅力をお届けします。*

第3回目として、 名古屋テレビ塔株式会社 大澤 和宏社長にテレビ塔の歩みと再生計画について、お聞きしました。

インタビュー要約

名古屋テレビ塔の歩み

太平洋戦争後、名古屋でも大規模な復興計画が作成され、そのプロジェクトの中心として若宮大通と久屋大通の2本の100m道路が建設されました。当時はその幅員の大きさから飛行場でも作るのかと言われたものです。名古屋テレビ塔は久屋大通の中心的なシンボルとして昭和29年に完成しました。NHKと民間放送各社がテレビ塔から電波を発信する日本で始めての集約電波塔で、名古屋テレビ塔完成の4年後に東京タワーが竣工しましたが、テレビ放送が始まる前から計画されたのは、ものづくりが盛んな名古屋ならではのことと思います。 航空法(昭和27年7月)が出来る前に認可されたため、それ以後に建設されたタワーが赤白ですが名古屋テレビ塔の色はシルバーです。建設後、赤白に塗りなおすように航空局から要請がありましたが、都市景観を担当されている学識者の意見もあって回避することができました。全国で銀色のタワーは、ここだけです。さらに、この当時は今のようなタワー建設技術がありませんので、三菱重工 神戸造船所で部材をつくり、こちらに搬入。船舶技術を使って部材の接続もリベット打ちで行いました。建築技術から見ても非常に貴重なもので、平成17年7月に国の登録有形文化財(建造物)に指定されています。

タワー事業を考えたとき、一番重要なのは立地です。名古屋テレビ塔は久屋大通公園の中心に建設された、公園がにぎわい、多くの来訪者に一部がタワーに上がっていただくというのがタワー事業経営の一番のポイントになります。全国のタワーにおいても、例えば2年後に完成した大阪の通天閣は新世界という街のなかに作られて、夜にもなると何処ともなく人が集まってくる、4年後に出来た、東京タワーにおいては、東京都の観光のシンボルとして観光バスが何十台と収容できる駐車場を持っています。その意味で、名古屋テレビ塔は久屋大通公園と一体となて今日まで歩んできました。

電波塔から名古屋観光のランドマークへ

名古屋テレビ塔はテレビ放送(アナログ)の送信を主に建設され、展望台など空きスペースを利用して観光事業を行うことが特徴でした。一方東京タワーは、観光に重点を置いた設備になっています。平成23年(2011年)にアナログ放送終了し、収益面での大きな柱を失うことになりました。アナログ放送終了後の対策は、今から15年ほど前から行ってきました。放送に使用してきた空きスペースを観光に使うことにしました。実は、放送事業と観光事業は相性がよくありません。放送事業はセキュリティ上、人の立ち入りが禁止されます、一方、観光事業はなるべく多くの方に入って楽しんでいただくことがポイントになります。スペースが広ければいいんですが、名古屋テレビ塔のように狭い空間での放送と観光の相性は厳しいものがありました。一方、 名古屋テレビ塔株式会社は、観光事業を目的として設立されたので、前向きに考えれば観光事業に軸足を置いて、今まで放送に使っていたスペースを観光用に転用し事業を展開してゆくのが、再生事業の一番のポイントと考え15年間取り組みを行ってきました。その中での一番の課題は、南海トラフ地震に対する免震対策です。色んな案がありましたが、何十億といった費用が必要で民間が対応するには大きなハードルとなりました。近年になって、文化財である名古屋テレビ塔の外観を変えず、また低コストの世界で始めての免震工法が開発され再生事業のスタートを切ることができました。

名古屋テレビ塔再生へ!

再生後テレビ塔の概要を説明します。送信アンテナがある最上部はそのままにして、今後あたらしい放送、通信需要があればそれに対応することが可能です。決して電波塔としての機能を失うわけではありません。展望台は、現在夜を中心に夜景を楽しみながらプロジェクションマッピングを展望窓に投影するイベントを数年にわたり開発してきました。再生後は、演出面をさらに充実させて進化させていこうと考えています。下層部分にはホテルを誘致する予定です。名古屋はビジネスホテルが中心なので高級感を持ちつつ、テレビ塔の立地を生かして特徴のあるものを誘致したいと思っています。

テレビ塔エリアの話になりますが、名古屋市がPark-PFI制度を使って、整備・運営事業者には三井不動産を代表とする企業グループが選定されました。テレビ塔の南側に100mの水盤が設置されテレビ塔の姿を水面に映ります。夜には一新されたライティング「 煌(きらめき)」が水面に映り、新たな魅力を提供することでしょう。北側は、イベント広場になりテレビ塔を背景にイベントが展開されます。このエリアとテレビ塔のコラボによって、今までの単独に立つテレビ塔といったイメージは大きく変わるでしょうし、また期待もしています。久屋大通公園再生事業は、栄地区活性化の大きな核となると考えています。

このページの先頭へ
  • 昭和8年(1933)頃

  • 終戦直後の栄付近

  • 建設前の久屋大通付近

  • 久屋大通と若宮大通の建設

  • 久屋大通公園北エリア

  • 建設中の名古屋テレビ塔

  • 名古屋テレビ塔開業

  • 名古屋テレビ塔開業

  • 建設中の名古屋市営地下鉄

  • テレビ塔周辺(昭和30年代)

  •  新ライティング「煌」

  •  新ライティング「煌」

  • プロジェクションマッピング

  • プロジェクションマッピング

  • プロジェクションマッピング

  •  リニューアルと免震工事

  •  リニューアルと免震工事

  • 5F工事現場

  • 5F完成イメージ

  • 5F完成イメージ

  • 4F工事現場

  • 4F完成イメージ

  • 4F完成イメージ

  • 南側完成イメージ 

  • 北側完成イメージ 

  • 北側完成イメージ 

  • 北側完成イメージ 

  • 北側完成イメージ 

このページの先頭へ