「三河一色 大提灯まつり」は、一色町諏訪神社の祭礼で、約450年の歴史を持つお祭りです。上組、中組、大宝組、宮前組、諏訪組、間浜組の6組が2張づつ計12張の大提灯を諏訪神社の境内に献灯します。
大提灯まつりの起源
その昔、毎年初秋になると海魔(かいま)が現れ、田畑を荒らし人畜に危害を及ぼしました。そこで村人たちは長野県の諏訪大社より御分霊を勧請し、諏訪神社の神前に魔鎮剣(ましずめのつるぎ)を奉り、大篝火を焚いて悪魔退散を祈ったところ被害が無くなったとされています。
その後100年ほど神事として篝火を焚いていましたが、寛文年間(1661~1672)に提灯を献灯するまつりに変わりました。江戸中期には提灯の上部に覆いが付けられ、提灯も競い合うようにどんどん大きくなり現在の姿へと発展してきました。
大提灯
12張の大提灯が諏訪神社境内に並ぶ現在、まつりで使用されている大提灯は大きいもので直径5.6m、長さ10m。大提灯に入れるロウソクは長さ1.2m、重さ80kgあります。
各組の提灯にはそれぞれ神話や歴史にちなんだ図柄、文言が描かれており、描かれている神や人物の眼はすべて骨組みの上をさけるように配置されています。これは灯をともした時に眼に光が入らず絵全体が死んでしまうのを防ぐためだとされています。
祭りの次第
大提灯まつりは毎年8月26日・27日の2日間にわたって行われます。
8月26日、午前8時から各組の提灯が順次吊りあげられます。午後7時からの献灯祭で拝殿にて神火を頂き、大提灯に灯をともします。夜通し献灯された後に、翌27日午後5時のあげ神楽終了後に降納されます。
26日には神楽や太鼓の奉納、27日には相撲や弓道の奉納などの神賑行事があります。