蒸気機関車 D51 201(蒲郡市博物館)
蒲郡市博物館の敷地に展示されている蒸気機関車 D51 201― D51 201
貨物及び急勾配用大型機関車として、昭和11年(1936年)から昭和20年(1945年)までに1,115両が製造され、日本の蒸気機関車の中でもっとも多く製造された形式です。
それまでの機関車(D50)と異なり、溶接構造の車体、動輪の製造時に発生する応力及び使用中の変形によるゆるみを避けるためボックス動輪の採用、ボイラー圧力を14.0kg/cm²(後に15.0kg/cm²)とするなど近代的で扱いやすい機関車でした。
「デゴイチ」の愛称で親しまれ、多くの人々や貨物を運んだ日本を代表する蒸気機関車の一つで、博物館に展示されている機関車は201番目に製造されたものです。
客車内部― オハフ33 2424
国鉄の標準客車の一つであったオハ35系の普通緩急車として、昭和14年(1930年)から昭和23年(1948年)までに606両が新製され、他に編入車として、スハフ41の台車を交換したもの、オハ35に緩急設備を取り付けたものなどが存在しました。車体形状は、戦前製は丸屋根形、戦後製は半切妻形になっています。
博物館に展示されている客車は戦後製で、当初オハフ33424でしたが、さらに近代化改造により照明が白熱灯から蛍光灯に変更されました。
― SL展示の経緯と「蒲郡SLを守る会」の活動
市内に住む小学生の手紙がきっかけで、昭和48年(1973年)7月にSLのD51 201号機が蒲郡にやってきました。「蒲郡SLを守る会」は、この貴重な資料であるSLを末永く保存しようと、ナンバープレートにあやかって、昭和51年2月1日に発足しました。以来、毎月のSL清掃をはじめ、毎年5月5日の「SL写生大会」や秋の「SL写真とミニチュア機関車展」開催などの活動を続けています。
日本に保存されているSLは他にもありますが、自由にさわったり、運転席に乗ったりできるのは、蒲郡の201号機をふくめてわずかです。