No5 本丸御殿伝統技術の継承-金具の製作と取り付け

【動画】名古屋城本丸御殿復元へ!飾金具の製作

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シリーズ「変貌する名古屋城」Menu
①よみがえる名古屋城本丸御殿
②本丸御殿整備担当に聞く
③本丸御殿木工事
④伝統技術の継承-左官工事
⑤金具の製作と取り付け
⑥名古屋城の石垣
⑦二之丸庭園整備
⑧ボランティアガイド

✰他のシリーズもご覧ください✰

✱名古屋港から名駅へ
✱映像で綴る名古屋の400年
✱堀川と名古屋城
玄関破風(はふ)金具

名古屋城本丸御殿の復元工事が進んでいますが、本丸御殿建築の工事過程には様々なものがあります。 本丸御殿復元の1つのテーマでもある「伝統技術の継承」は、この工事過程のなかで着実になされています。このコーナーでは、「玄関破風(はふ)金具の取り付けと表書院の舞良戸建具の飾金具の製作」の様々な行程を映像で紹介しています

玄関破風(はふ)金具の取り付け

玄関破風(はふ)金具は、玄関の破風に取り付けられる金具。唐草模様や三つ葉葵紋を鏨(たがね)という道具で彫り描きます。銅でできており、模様を彫った後、漆(うるし)を塗り金箔が貼られています。
取り付けは金具を製作した専門の職人が行います。破風の拝みと呼ばれる一番高い位置に、漆に傷が付かないよう細心の注意を払い八双金物を取り付けます。まず模様のつなぎ目や、左右のバランスを確認するため仮止めをします。つぎに樹脂性のハンマーを使って釘で軽く破風板を固定し、取り付け位置を確認してから、釘を打ち込み固定します。破風の両端にも八双金物を取り付けます。八双金物取り付け後、三つ葉葵紋、懸魚の装飾が施されます。

玄関破風(はふ)金具

写真

  •  玄関破風(はふ)金具

    玄関破風(はふ)金具

  •  破風の拝み(一番高い位置)に八双金物を取り付ける

    破風の拝み(一番高い位置)に八双金物を取り付ける

  •  破風の拝み(一番高い位置)に八双金物を取り付ける

    破風の拝み(一番高い位置)に八双金物を取り付ける

  •  左右のバランスを確認仮止めをする

    左右のバランスを確認仮止めをする

  •  樹脂性のハンマーを使い釘で軽く破風板を固定

    樹脂性のハンマーを使い釘で軽く破風板を固定

  •  釘を打ち込み固定された八双金物

    釘を打ち込み固定された八双金物

  •  破風の両端にも八双金物を取り付ける

    破風の両端にも八双金物を取り付ける

  •  取り付け後の玄関破風(はふ)

    取り付け後の玄関破風(はふ)

表書院の舞良戸の飾金具地板の加工

材料は厚さ1.2ミリの銅版。鏨(たがね)という道具を使い、金具の外側に添って地板(銅板)を切断します。次に、鏨で切断した切り口を整えるためヤスリで削ります。削り終わると砥石(といし)を使い地板表面を研いでゆきます。これを行うことで鏡面の傷を払い付着した油分を取り除きます。焼なましは、彫金の加工をを容易にするための工程です。

写真

  •  表書院の舞良戸建具の飾金具の製作

    表書院の舞良戸建具の飾金具の製作

  •  厚さ1.2ミリの銅版を鏨(たがね)で切断

    厚さ1.2ミリの銅版を鏨(たがね)で切断

  •  切断された地板(銅板)

    切断された地板(銅板)

  • ヤスリで削り切り口を整える

    ヤスリで削り切り口を整える

  •  砥石(といし)で地板表面を研ぐ

    砥石(といし)で地板表面を研ぐ

  •  砥石(といし)で地板表面を研ぐ

    砥石(といし)で地板表面を研ぐ

  •   彫金を容易にするため焼きなましを行う

    彫金を容易にするため焼きなましを行う

  •   彫金を容易にするため焼きなましを行う

    彫金を容易にするため焼きなましを行う

表書院の舞良戸の飾金具の彫金

地板に文様の型を置き、転写を行います。地板を松ヤニで作った台に乗せ、鏨を使い転写した文様を彫り進みます。文様の外側の地(ぢ)の部分には、魚々子鏨(ななこたがね)という道具を用いて魚々子(ななこ)という細かな円を連続して彫ります。細やかな魚々子蒔き(ななこまき)によって、牡丹と唐草の紋様が浮かび上がります。この後、金鍍金(きんときん)が施され、御殿の装飾にふさわしい仕上がりとなります。

写真

  •  地板に文様の型を置き転写を行う

    地板に文様の型を置き転写を行う

  •  松ヤニで作った台に乗せ文様を彫り進む

    松ヤニで作った台に乗せ文様を彫り進む

  •  松ヤニで作った台に乗せ文様を彫り進む

    松ヤニで作った台に乗せ文様を彫り進む

  •  文様が彫られた地板牡丹と唐草の紋様

    文様が彫られた地板牡丹と唐草の紋様

  •  魚々子鏨(ななこたがね)で細かな円を連続して彫る

    魚々子鏨(ななこたがね)で細かな円を連続して彫る

  •  魚々子鏨(ななこたがね)で細かな円を連続して彫る

    魚々子鏨(ななこたがね)で細かな円を連続して彫る

  •  魚々子鏨(ななこたがね)で細かな円を連続して彫る

    魚々子鏨(ななこたがね)で細かな円を連続して彫る

  •  彫りが終わると金鍍金が施され完成

    彫りが終わると金鍍金が施され完成

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