沢井鈴一の「俗名でたどる名古屋の町」
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2010年2月19日
沢井鈴一の「俗名でたどる名古屋の町」第1講 西大須 第3回「猫飛び横町」
大須の遊郭、旭廊のなかに音羽町という町があった。音羽町は大須観音の北、一本目の東西の通りが若松町、二本目が花園町、三本目が音羽町である。南北の通り、常盤町と富岡町の間にある町だ。 『昭和八年住宅地図』によれば、音羽町の通りは北側は...
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2010年2月12日
沢井鈴一の「俗名でたどる名古屋の町」第1講 西大須 第2回「山の神」
街の中に「山の神」が祀られている。水神や石神と同じように素朴な原始的な民俗信仰の形態が名古屋の中心部に残っている。そのことにわくわくするような興奮を覚える。 神社は戦災にあった名残を濃厚に残している。散乱した礎石を集めて拝殿...
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2010年2月5日
沢井鈴一の「俗名でたどる名古屋の町」第1講 西大須 第1回「赤門寺」
高力猿猴庵が描いたとされる『堀川御舟御行列之図』という巻物がある。何千人というおびただしい群衆が、堀川の船遊びを楽しむ聖聡院の一行を、両岸から眺めている図だ。 聖聡院は九代藩主宗睦の養子治行の夫人だ。御船行列が行なわれたのは享和二...