リニア時代の名古屋のまちづくり 2021-2023 No.5

【動画】ウオーカブルなまちづくり

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①名古屋市住宅都市局長に聞く
②名古屋三の丸ルネッサンス
③Hisaya odori Park 開業1周年
④名古屋港金城ふ頭再整備
⑤ウオーカブルなまちづくり
インタビュー要約

名古屋駅周辺のまちづくりは、名古屋市が今強力に進めており、今年度(平成4年度)、事業化が本格的に進みます。国家プロジェクトとして、国交省から国際競争都市整備事業に採択されましたので、国際都市名古屋にふさわしい玄関口としての駅前広場整備に入っていくタイミングになります。名古屋市では駅前だけではなく、容積率を緩和しながらハイグレードホテルや高品質のオフィス、低層店舗、にぎわいを誘導するような制度をつくりました。まずは再開発を契機に歩いて楽しい街中を作ってゆくのがベースとしてありますが、私は新しく就任して力を入れているのが既存の街並みを生かした、ウオーカブルな沿道界隈を作って行くという政策です。

名古屋の都心核といえば名古屋駅と栄になりますが、名駅と栄は何もしなくても、民間だけでもかなりの需要があります。しかし名駅と栄の間を見てみますと非常に魅力的な界隈がありながら、例えば従来がら力を入れている四間道、那古野地区など民間の力でかなりリノベーションが進んで来ていますが、きちっと公的セクターがしっかり下支えしながらエリア区切って集中的にリノベーションしてゆく。これによってウオーカブルな空間を作ってゆく仕組みつくりに力を入れています。

都市の魅力はウオーカブルにもつながりますが、水と緑をしっかり大事にしてゆくことが都市のポテンシャルという意味では、非常に大事だと思っています。私がいま力を入れているのが中川運河の再生を加速化することです。中川運河の堀留周辺をにぎわいと水辺のターミナルとして再生することに取り組んでいます。また、中川運河の沿岸が倉庫利用が中心になっています。諸外国では運河を活かしたまちづくりが 沢山おこなわれています。中川運河はそのポテンシャルがありますので、倉庫利用からにぎわいの利用へ変えてゆく。プロムナードを整備することで中川運河に皆さんがアクセスしやすく歩けるような空間づくりも現在行っています。

ポストリニアとして新しい拠点を作ってゆくことが大変重要だと思っています。一つの拠点は、三の丸地区だと考えています。三の丸エリアは、地権者が国、県、名古屋市の三者だけの公有地となっています。この公有地を活用して、いかに賑わいと潤いのある魅力的なエリアを作っていくのかは、ポストリニアの課題として重要だと思っています。官庁街の庁舎も随分老朽化していますので、これを契機に建替時期に新しい賑わいの機能、潤いの機能をどのように加味することが、新しい拠点づくりには必要であると思います。

国際都市として様々な海外の方々が、名古屋を起点に東京、大阪また全国に向かうことになるので、そういった観点での駅前づくりや名古屋のまちづくりを進めてゆくことが、日本の魅力にとっても大変大事です。我々はスーパーメガリジョンの中心と言ってますが、これはあながち間違いではありません。名古屋駅と品川駅が開業し、大阪に延伸されるまでの間は名古屋が終着点になります。これまで名古屋を訪れてなかった方や京都に行く方で名古屋にワンストップする方も必ず出てきます。こういった方が名古屋は凄いということになり、それが圏域の魅力につながることで、これであれば名古屋のオフィスを構えて東京、大阪はサテライトで良いといった圏域づくりが、名古屋が最終的にめざすべき所ではないかと考えています。

映像の一部
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