美濃路 墨俣宿

美濃路(名古屋市~垂井町)
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美濃路・中山道の追分(垂井)

【動画】美濃路大垣宿

墨俣は、揖斐川と長良川に挟まれており、古くは鎌倉街道の宿場があった。源氏軍と平氏軍が長良川を挟んで戦った墨俣川の戦いや永禄4年(1561)、織田信長による美濃侵攻にあたって木下藤吉郎が一夜城を築いたという逸話で知られている。江戸時代に入ると、東海道と中山道の脇往還美濃路の宿として本陣・脇本陣・問屋・渡船場が置かれ、琉球使節や朝鮮通信使の通行をはじめ多くの人馬の往来で大変にぎわった。

起渡船場から間の宿へ

起の渡しを渡ると対岸に起渡船場跡常夜灯が立っている。 明和7年(1770)に建てられたこの石灯台には、文学者の龍公美の漢詩が 刻まれている。口碑によると、夜渡船で難儀をした竹鼻出身の力士が、油代として田二反を併せて寄進したそうだ。
ここから約2kmのところに不破一色・坂丸の一里塚があった。かっては直径9m高さ3mの土盛りが両側にあったそうだが、現在は羽島市立正木小学校の正門手前の左側に標柱があるのみだ。
正木小学校から1kmほど行った所に及が橋石灯籠が街道そばに立っている。足近川(現在・松枝排水路)は昭和初期まで、出水すると氾濫を繰り返すほどの水量があって、六月ころの出水時の通行は 渡船により維持されていた。美濃路が水没したときに利用するために、この先の南宿村(羽島市足近町南宿)に対し御用船二艘が江戸幕府から預託された。
ここにある石灯籠は「及が橋石灯籠」と呼ばれ、出水時の渡河の安全を願い、今はなき輪中堤防上の松並木の間にあって、地元の人によって建てられていたものが移転されている。
ここから550mほど進むと美濃路は左に曲がる、さらに200mほど進んだところに間の宿があり、起宿と墨俣宿の中間にあり休息をする諸侯や貴人、旅人でにぎわった。間の宿の加藤家は、間口二十間(約36m)、奥行四間(約7.2m)の大きさだった。
間の宿の近くに立つ西方寺への道標には、「親鸞聖人御旧跡」「寺田山渋谷院西方寺」「従是北六丁」と刻まれている。


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  • 木曽川(羽島側から)

    木曽川(羽島側から)

  • 起渡船場石灯台

    起渡船場石灯台

  • 起渡船場石灯台

    起渡船場石灯台

  • 不破一色・坂丸の一里塚

    不破一色・坂丸の一里塚

  • 不破一色・坂丸の一里塚

    不破一色・坂丸の一里塚

  • 金比羅大権現

    金比羅大権現

  • 及が橋石灯籠

    及が橋石灯籠

  • 及が橋石灯籠

    及が橋石灯籠

  • 間の宿

    間の宿

  • 間の宿

    間の宿

  • 間の宿

    間の宿

  • 西方寺への道標

    西方寺への道標

境川に沿って墨俣へ

西方寺への道標から北方約1kmのところの境川のほとりにある西方寺は、推古十年(602)の創建と伝えられる古刹。親鸞聖人が関東からの帰途一時滞在されたと伝えられ、この時から浄土真宗に改宗した。羽島市最古の寺院である。
境川にそって西に行くと、阿遅加神社がある。
東征を終え、伊吹山の神を倒す途中、日本武尊(ヤマトタケル)は尾張国と美濃国の境の川にあるこのあたりで住民の歓待を受け休息をした。日本武尊は、再び伊吹へ向かい、伊勢国能褒野(のぼの)で死去。日本武尊の御子稚武彦王は、深く悲しまれ鎮魂のため阿遅加神社を創建したと伝えられている。
この境川は古代中世の木曽川の本流であって、美濃と尾張の国境であった。常水時の川幅は36m余であるが、堤と堤の間は12倍以上の広い幅をもっており、この辺り、いにしえの大河の風格を残し、天武1年(672)壬申の乱以降、天下分け目の政権争奪の度に登場し、合戦も何回か行われた場所でもある。
阿遅加神社の西に西方寺への道標地蔵がある。
「親鸞聖人御旧跡」の西方寺まで「従是東五丁」と刻まれた道標と、その脇に「右笠松 西方寺道」「すぐ 墨俣 大垣」と刻まれた2体の辻地蔵が祀られている。
ここから境川に沿って、美濃路を西へ進む。東小熊の一里塚を過ぎると、長良川まであと少し、墨俣の渡しで対岸に渡る。


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  • 周辺地図

    周辺地図

  • 西方寺

    西方寺

  • 西方寺

    西方寺

  • 西方寺本堂

    西方寺本堂

  • 阿遅加神社

    阿遅加神社

  • 阿遅加神社

    阿遅加神社

  • 阿遅加神社

    阿遅加神社

  • 西方寺への道標地蔵

    西方寺への道標地蔵

  • 境川

    境川

  • 東小熊の一里塚

    東小熊の一里塚

  • 東小熊の一里塚

    東小熊の一里塚

  • 墨俣の渡し

    墨俣の渡し

墨俣宿

墨俣は、長良川をはさんだ合戦場として歴史に残されている。
養和元年(1181)墨俣川をはさんで平重衡を総大将とする七千余騎の平氏が西岸に 、新宮十郎行家、源義円ら三千余騎の源氏が東岸に陣を整え、源平一大合戦が 開始された。
義円は行家に先をこされまいと一人馬で西岸へ一番乗りをしようとしたが平盛綱に討たれ戦死。行家は、遅れてなるかと夜討ちをかけたが戦いに敗れ矢矧川まで退いた。義円公園内には義円地蔵が祀られている。
時代は下り、永禄九年(1566)織田信長による美濃侵攻にあたって、木下藤吉郎は、墨俣築城において斉藤勢の騎馬を防ぐため、地上高さ1間(約1.8m) 、地中三尺(約90cm)、松桧材使用藤づる二重巻きに結び、城の周辺に二重に柵総数延長 千八百間(約3260m)をめぐらしたと伝えられる。
歴史資料館は、2F展示 墨俣築城之巻-3F展示 立身出世之巻-4F展示  墨俣ギャラリー室 -5F展示 展望室などを備えた資料館として公開されている。
江戸時代に入り、墨俣にも宿がおかれた。戸数338軒、人口1,317人、旅籠10軒、 本陣、脇本陣、問屋場はそれぞれ1軒の規模であった。
川端町から中町へ入った左手にあった墨俣本陣は沢井家が勤め。初代を沢井九市郎正賢、2代目以降は代々沢井彦四郎を名乗り明治に至るまで13代続いた。今は石碑が立っているのみだ。
脇本陣は、一時加野家が勤めた以外は安藤家が勤めた。濃尾震災の際に倒壊し、現在は隣接する本正寺の山門として移築された門が残るのみであるが、その後に再建されたこの建物も、脇本陣時代の構造を色濃く残しており、当時の面影を偲ぶことが出来る。
中町の街道の南側には寺町が形成され、明台寺、本正寺、広専寺、等覚寺、光受寺、満福寺など由緒ある寺院が並ぶ。
式内社(延喜式神名帳に記載された神社-官社の全国一覧)の墨俣神社の向かいにある津島神社の境内には、寛政3年(1791)琉球使節の通行の折、通行記念にと残した琉球国儀衛正毛延柱の刻銘入りの石灯籠が置かれている。神社前を過ぎ右手に折れて西町を出る辺りに八幡神社がある。


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  • 墨俣一夜城跡・歴史資料館

    墨俣一夜城跡・歴史資料館

  • 古地図

    古地図

  • 古地図

    古地図

  • 藤吉郎の馬柵

    藤吉郎の馬柵

  • 藤吉郎の馬柵

    藤吉郎の馬柵

  • 出世ひようたん

    出世ひようたん

  • 長良川越しに岐阜城を見る

    長良川越しに岐阜城を見る

  • 墨俣一夜城模型(歴史資料館展示)

    墨俣一夜城模型(歴史資料館展示)

  • 源平墨俣川古戦場碑

    源平墨俣川古戦場碑

  • 源平墨俣川の合戦

    源平墨俣川の合戦

  • 墨俣宿概要

    墨俣宿概要

  • 墨俣宿古地図

    墨俣宿古地図

  • 墨俣宿東入口

    墨俣宿東入口

  • 墨俣本陣跡

    墨俣本陣跡

  • 明台寺

    明台寺

  • 広専寺

    広専寺

  • 等覚寺

    等覚寺

  • 光受寺

    光受寺

  • 満福寺

    満福寺

  • 脇本陣跡

    脇本陣跡

  • 墨俣神社

    墨俣神社

  • 津島神社

    津島神社

  • 墨俣宿の風景

    墨俣宿の風景

  • 八幡神社

    八幡神社

美濃路の碑から結神社

宿を出て美濃路の碑を右手に見て東束の一里塚跡へと進む。
一里塚跡から500mほど行くと、照手姫ゆかりの寺観音堂があり、右手に結神社の参道が見える。
結神社は、嘉応年間(1169-1171)の創建と伝えられる。「むすぶ」はご三神の「むすび」 に由来し、縁結びの他、諸願成就に霊験あるといわれている。 その昔、織田信長も長篠の合戦、越前の一向宗を撃つ前に、七日間の戦勝祈願をしたと伝えられる。
目の前に広がる揖斐川に向けて進み。佐渡の渡しで大垣に向かう。


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  • 美濃路の碑

    美濃路の碑

  • 東束の一里塚跡

    東束の一里塚跡

  • 観音堂

    観音堂

  • 結神社

    結神社

  • 結神社と織田信長

    結神社と織田信長

  • 結城址

    結城址

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