昭和から平成へ
平成時代は湾岸戦争勃発、冷戦終結と波乱含みの幕開けとなりました。やがて空前のバブル景気に酔いしれた日本もバブル景気崩壊によって失われた10年へと突入してゆきます。
名古屋では平成 1年に市政100周年を迎え、世界デザイン博覧会が3会場(白鳥、名古屋港、名古屋城)で開催、入場者は約725万人を数えました。
1997年には2005年の万博開催地が愛知県に決定、紆余曲折はありましたが2005年3月25日の初日を迎えました。環境万博として2,200万人を超える入場者を得て9月25日、185日間の会期を終えました。
平成18年までの名古屋市の人口推移
空撮写真でみる現代の名古屋
世界デザイン博
名古屋国際会議場平成元年(1989年)、名古屋市は「デザイン都市宣言」を行うとともに、名古屋市制100周年を記念して7月15日から11月26日の4ヶ月間にわたり、名古屋市内の3会場で世界デザイン博覧会が開催されました。
この年に「世界デザイン会議」の誘致が決まっていたこと、これに併せてデザインの理解度を高めようという業界からの働きかけがあったことから、世界でも珍しい「デザイン」をテーマとした博覧会となりました。メインの白鳥会場は「21世紀との遭遇」、名古屋城会場は「歴史からの発見」、名古屋港会場は「楽しさへの旅立ち」と、それぞれテーマ別にデザインの可能性を探求する展示が行われました。
この年には、東山スカイタワー、名古屋港水族館、ナディアパーク、金山総合駅が完成しています。白鳥会場は博覧会後、白鳥公園および名古屋国際会議場として整備されました。
名古屋摩天楼の誕生
名古屋駅周辺は名古屋の玄関口として、旧来から人通りが多く賑わっていましたが、商業面では栄地区に押されていました。しかし2000年、デパート、オフィス、ホテルを擁する大規模な駅ビルとしてJRセントラルタワーズ(高さ245m)が開業したことによって、名古屋駅前地区は活性化しました。
これが呼び水となり、2007年にはJR名古屋駅の北に名古屋ルーセントタワー(高さ180m)、JR名古屋駅から名駅通を挟んですぐ向かいにミッドランドスクエア(高さ247m)が相次いで開業し、2008年には広小路沿いにモード学園スパイラルタワーズ(高さ170m)が完成するなど、名古屋駅周辺はさながら名古屋摩天楼の様相を見せ始めています。
現在の名古屋駅周辺
1999年、名古屋駅は駅ビルとしては世界最高の245mの高さを誇る駅へと生まれ変わりました。JRセントラルタワーズには高島屋をはじめ多くの商業施設が入っています。2007年には駅前にミッドランドスクエアがオープンし高層棟は中部地方で最も高いビルとなりました。名古屋駅周辺は元気なナゴヤを象徴するスポットとなっています。
愛知万博
平成17年(2005年)3月25日から同年9月25日まで、21世紀最初の国際博覧会が愛知県長久手町・豊田市および瀬戸市の2会場で開催されました。「自然の叡智」をテーマに、市民参加や自然体感といった取り組みが行われると共に、NGOやNPOといった組織も参加したことで、「国際博覧会史上初の市民参加型万博」とも言われています。
万博閉幕後、長久手会場は愛・地球博記念公園(モリコロパーク)と名前を変え、愛知万博の理念と成果を継承する場として整備が進められています(2010年3月に整備完了予定)。また万博開催に関連して、中部国際空港、愛知高速交通東部丘陵線(リニモ)、名古屋瀬戸道路など、インフラの整備が行われました。
愛・地球博を経験し、いよいよ名古屋は国際都市へと変貌を遂げつつあります。
万博会場の変遷
2005年6月~2007年7月に渡って撮影した万博会場の様子。
愛知高速交通東部丘陵線(リニモ)
万博開催期間中のリニモの映像です。八草駅から出発し、万博会場を過ぎ藤が丘駅にはいるまでの様子を様々なアングルから撮影しています。
現在の名古屋をもっと知りたい方は「ナゴヤまるごと観光ガイド」も是非ご覧ください。