シリーズ名古屋市「栄地区グランドビジョン」No.6-クリス グレン 名古屋の魅力を語る

【動画】クリス グレン 名古屋の魅力を語る

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クリス グレンさんと名古屋中心部
クリス グレンさんと名古屋中心部

オーストラリア・アデレード市に生まれで日本での生活を夢見て、92年に来日。 名古屋をこよなく愛し、93年からは名古屋へ住まいを移しZIP-FMをはじめ、東海エリアを 中心にラジオDJ 、タレント、ナレーター、バイリンガル司会、コラムニスト、コピーライターと して、20年間、第一線で活躍し続けているクリス グレンさんにお聞きします。

インタビュー要約

日本への関心

今(2015年)から70年ほど前に私の祖父がオーストラリア軍の前線の兵士でした。当時は日本と戦争状態で 祖父も参戦いていました。戦争も終わり平和な時代を迎えてから祖父は長い歴史を持ち、奥の深い文化を持つ 日本への関心と尊敬の念を強めてゆきました。また、日本のものづくりの素晴らしさを知ることとになり、幼かった私に日本の魅力をよく語ってくれた事が、日本への関心を持つきっかけとなったりました。
小学校の頃、世界の国についてのレポートを書く機会があり、私は日本を選びました。そのとき日本について勉強したんですが、日本への関心は高校生になっていっそう強くなり、昭和60年(1985年)にロータリクラブの 交換留学生となる機会を得て日本に初めて来ることになりました。1年という短い期間なので、人の出会うチャンスがあれば積極的に会い、どこかに行く機会があれば行き、体験する機会があれば参加することにしました。 そんなこんなで日本オタクになってしまったのです。日本にいた期間、一度もホームシックになることもなく、逆にオーストラリアに帰ってから日本へ帰りたいとの念が強まって行きました。8歳の頃、将来はラジオのDJかヘリコプターのパイロットになろうという夢がありましたので、オーストラリアで放送の専門学校に入学し念願を果たしましたが、日本へ帰りたいとの願望がありましたので、7年間、オーストラリアでDJの 仕事をした後、日本で仕事をすることになりました。

名古屋へのあこがれ

交換留学生に選ばれたときに先輩の体験談を聞く機会があり、その時に東海地方の魅力を知ることができました。サムライの生誕地で、歴史にめぐまれ古戦場や城も多い、いいなあと思い、昔の日本を知り、体験できる東海地方へのあこがれが芽生えてゆきました。そのとき南オーストラリアから5人の交換留学生が来ましたが、留学先を選定する説明会で、一人は名古屋、もう一人は岐阜、他の二人は静岡県、三重県それぞれ東海地方に 行くことが決まりました。最後に私の番になったとき札幌に決まり正直カッガリしました。歴史も浅く、寒がりの私が札幌にといった気持ちでした。
ホームステイ先の家族は、英語がぜんぜん出来ず、私は日本語を5つしか知らない状態でした。どうしても日本語を勉強しなくてはならない状態でしたので、札幌に決まったことが今は良かったと思っています。ホームステイ先のお父さんの友人が名古屋に住まれており、1984年の名古屋まつりの郷土英傑行列の徳川家康として、また娘さんがミス名古屋に選ばれ親子そろって出演することになりました。その方は写真集をつくり1冊がホームステイ先に送られてきました。それを見た時に名古屋に対する憧れが増しました。立派な城があり、歴史的な人物の生誕地、名古屋は歴史があるだけではなく、歴史がまだ生きている場所だと感じ、どうしても名古屋に行きたいと思うようになりました。
来日当時、私は東京の小さなラジオ局に勤めていました。あるとき同僚のDJから近く名古屋で新しいラジオ局がスタートするという話を聞きつけ名古屋へ行く絶好のチャンスだと思いました。同僚のDJにこのことについて聞いてみると、口をそろえて「名古屋!田舎、カッコ悪い」といった反応でまったく関心を示しません。私だけは名古屋の魅力を知っていましたから、すぐに履歴書にサンプルテープを添えて応募し採用されました。もうそろそろ22年になりますね、大好きな街に住み、大好きな仕事を続けられ 幸せに感じています。

地域の魅力を世界に伝えよう!

名古屋の課題は、ネームバリューがないことでしょう。東京はもちろん、京都、大阪、広島、長崎も 外国で知られています。札幌も2月の雪まつりで世界のメディアが取り上げてネームバリューをあげています。 一方、私が名古屋に住んでいると話すと「何処?」と言われます、日本国内でも残念ながら名古屋は面白くないイメージあります。名古屋には魅力がたくさんありますし、経済力もあり、歴史資産にも恵まれています。私はこの地区は日本のふるさとだと思っています。戦国時代の有名な武将のほとんどが東海地方に生まれて、江戸時代初頭に全国に散らばって、この地方の文化や食、技術などを伝えて近世日本が誕生したと考えています。
これからもっとネームバリューを高めることが必要です。例えば、「サムライシティー」とネーミングしてかっこういいイメージを作ったり、「ものづくり」の文化やセンス、才能を世界に向けて発信する必要があると思います。名古屋、東海地方の魅力が伝わっていないから、つまらない所と思われています。自分の地域、自分の国を勉強することで誇りを持つ気持ちが芽生えます。自国を学び、愛することが海外に向けてアピールする原点だと思います。この国の魅力を是非、再発見して欲しいと思います。

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