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中部ESD拠点古澤事務局長インタビューの要約
ESD国連の10年
ESD国連の10年というのは、その時代時代にあった課題に10年間とくに注力し、世界中で取組むという活動です。そもそも、開発と環境が40年も前から議論されているけれど、うまくいってない原因はなにかということで、短期的に解決することは難しいので、少し時間はかかっても教育を通して「持続可能な社会」を実現できるような 人づくりからということで始まりました。
国連大学の地域拠点計画
国連大学が2005年から始めている地域拠点計画があります。これは国連とか国家のトップダウンではなく、地域ごとに それぞれの持続可能性を考えることが、ひいてはグローバルな持続可能性を考えるベースにもなるし、地域が自立的に 持続可能になれば、総体的にもうまく行くだろという考え方で始まっています。2005年に開始された時点では7つの地域を国連大学が認定してらしいんですが、現在は129の地域が世界で認定されています。日本国内では6地域あり、その中の一つが、われわれの中部ESD拠点というネットワークです。中部ESD拠点は、開始から遅れること2年、2007年に、この地域の大学、NPO、企業、市民の参加等、持続可能な社会づくりの教育に関わる人々に呼びかけて設立されました。現在、70数団体が加盟するネットワーク組織として活動しています。
中部ESD拠点の取組
国連大学が認定する地域拠点は、まず地域選びから始まります。名古屋市でも愛知県でも可能ですが、129の認定を受けた所が、場所の選定を宣言します。中部ESD拠点は、当初から行政区分による問題解決とは違う見方があると考え、2006年だったと思いますが、流域圏の考え方も広がって来ており、また特にこの地域は、伊勢湾、三河湾に流入する 木曽三川を始めとする河川があり、河川の流域圏をひとつの地域として、その範囲のなかで「持続可能な社会」を、つながりとしてのグローバルな関係も含めて、考えることになりました。生命地域(バイオリージョン)という呼び方を していますが、生命地域を単位として社会づくりを考えることで、ESDに取組むことは世界的にもユニークなことですし、当初から注目されていました。 中部ESD拠点は、3年前の誘致活動にも協力しましたが、誘致決定後の2012年7月に「ESDの中部モデル」を作る活動を開始しました。3年間計画で、先にも述べたように流域圏を単位としたESDの活動を、どのように具体的に発展させるのか、また モデルとして国際的に発表できるように行動してきました。総決算として、本年(2014年)の8月、9月、10月の3回にわたり「中部ESDワークショップ」と銘打って合同ワークショップを開催しました。
愛知学長懇話会の取組
愛知県には、現在49校もの大学があります。各大学の学長が集まった、愛知学長懇話会いうネットワークがあり、そこの中で何か活動を行って行くべきだとの議論があったようですが、分野の違うこともあって実現は困難でした。ESDはすべての 分野にかかわることなので好都合だということもあり、リレーシンポジウムを行ってきました。7回にわたり、会場持ち回りで様々なテーマを議論した総決算として、2014年11月9日に「ESD大学生サミット」(名古屋大学豊田講堂)を行い、大学生からの提言を行うことになっています。
ESD本会議
ESDの10年を主幹しているのは、ユネスコです。昨年の秋に行われたユネスコ総会で、2015年以降の5年間にわたりESDをさらに発展させるプログラム、「ESDのグローバル・アクション・プログラム」を行うことが決定され、現在 内容を固めています。今回の11月の会議では、その中身について議論を行い、具体的に始めて行こうといった、キックオフな会合になると聞いています。
今後の取組
伊勢、三河湾の流域でそれぞれの課題を抽出して、それに取組んでいる皆さんと一緒に学びの場を作ることを行ってきましたが、これを更に、公教育の場、例えば教育委員会や大学など公的な学びの場と繋げてゆく活動を行ってゆくつもりです。