シリーズ名古屋市「栄地区グランドビジョン」No 7 黒田 昌義 名古屋市住宅都市局長に聞く

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【動画】黒田 昌義 名古屋市住宅都市局長に聞く

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黒田 昌義 名古屋市住宅都市局長
黒田 昌義 名古屋市住宅都市局長

インタビュー要約

リニア中央新幹線開業へ

リニア中央新幹線が2027年に開業するというプロジェクトがあり、そのお手伝いをするため2014年の4月に国土交通省から名古屋市に赴任いたしました。2014年の1年間でいろんな事業を進めるための枠組みを作成しました。実際の工事は、平成27年度から本格化してゆきます。地元の説明会なども始まり、工事の準備作業を現在行っています。
現在、名古屋駅周辺では様々なビルが建設され、この2~3年で8棟ほど建ち上がっていますし、昼間の人口が今後2万人増えると言われています。名古屋駅周辺は、今後中部圏全体のハブ的な都市としての役割を果たしてゆくと考えられますが、一方で名古屋という都市がそれだけで栄えていくのか、それだけでいいのかと考えて行くと、そのではないと思います。名古屋市の魅力は名古屋駅だけではなく、いやむしろ名古屋の文化とか歴史がしっかりと堆積しているのは、名古屋駅よりもむしろ栄であり名古屋城の周辺であると思っています。

栄グランドビジョン

名古屋市では2013年に「栄グランドビジョン」を作成し、特に名古屋市が管理しています久屋大通公園の再生をしてゆこうとしています。久屋大通公園は、戦後の区画整理事業のなかで100m道路の一環として作った大きな 空間です。戦後の都市軸としてそれまでになかった南北軸を作ったという点では、非常におおきな意味があったわけですが、一方で今日的にこれがセントラルパークや札幌の大通公園と比べたときに、にぎわっているかというと必ずしもそのような空間になっていないのが現実です。外来者も含めて集える空間するために 「栄グランドビジョン」は作成されました。
2014年秋に初めて社会実験を行いました。オープンカフェやお祭、イベントなどを行いましたが、わずか5日間の会期でしたが、2万人の人出があり、やはり賑わいの空間として渇望されていることが分りました。2015年も継続して行っていくつもりです。
ハード部分については、特に久屋大通公園の北側とかテレビ塔のエリアの事業計画を2015年中にまとめて、新しい久屋大通公園の姿をお見せすることができると考えています。現在、段差があり歩きにくいとの声がありますのでなるべくフラットな、また周辺の道路空間とも一体性を持たせるような事業計画を作成して市民の皆さんの意見をお聞きしたいと思います。栄周辺のいろんなプロジェクトがなるべく立ち上がりやす いような規制の緩和などにも取組んで行きたいと考えています。
ソフト面では、栄周辺で行われる「どまつり」、「栄南音楽祭」、「コスプレサミット」、さらに南にゆくと大須など、役所では出来ない民間のイベントが毎週のように開催されています。これをいかに久屋大通のオープンスペースとコラボしながら、栄でまったり、ゆったり消費できる空間にしてゆくことが大切だと考えています。

名古屋市の未来

名古屋という都市は東京と大阪の真ん中で栄えてきたきました。地理的に偶然真ん中であるということだけではなく、実は先人からの色んな積み重ねの上で初めて出来たことです。徳川家康が名古屋城を作り、明治時代には名古屋を素通りする中山道に決まっていた東京と大阪の路線を東海道線に変更させ名古屋を経由して名古屋駅をつくるなどが上げられます。今回のリニア中央新幹線の建設は、名古屋地域を大きく発展させるプロジェクトだと思っています。この地域が中部圏全体のハブとなる役割をになうことになると思います。まずは、リニアで40分で名古屋を訪れた人が、乗り換えで40分かかるようなことは解消しなけばいけません。いろんな都市にいかにスムーズに乗り換えできるようなトランジットなハブとしての役割が一つあると思います。もう一つは地域全体のなかでのリージョナルハブ、やはり名古屋に住んだら住みやすい、都市的な遊び方ができるいうようなトランジットなハブ、リージョナルハブというような役割を東京との40分という距離感のなかで、大阪、京都にはない仕組みや仕掛けをこの地域は持っていかなくてはならないと思っています。

写真・資料

  • 名古屋駅周辺

    名古屋駅周辺

  • 名古屋駅周辺

    名古屋駅周辺

  • 久屋大通公園

    久屋大通公園

  • 久屋大通公園

    久屋大通公園

  • 栄グランドビジョン

    栄グランドビジョン

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