沢井鈴一の「名古屋の町探索紀行」第9講 下街道の山田庄 第2回「金神社」

金神社

山田天満宮の境内社として祀られている金神社

山田天満宮の境内社として祀られている金(こがね)神社

山田天満宮の境内社として金(こがね)神社が祀られている。金神社は延享三年(一七四六)の創建で、祭神は「岐神」「金山彦神」「大国主神」。神社には、金神社の名前にちなんでか、お金を洗うことができるようになっている。お金を洗うと金銭に不自由をしないようになるという。

真剣な表情で、百円玉や五百円玉に水を注いでいる人の姿が見られる。

お金を洗えば、金銭が何十倍にもなるという信仰で名高いのは、鎌倉の銭洗い弁天だ。全国到る所から銭洗い弁天には、お金に縁があるようにと人々がおし寄せている。

銭洗い弁天は正式な名称は銭洗宇賀福神社という。正嘉元年(一二五七)、北条時頼が「貨幣を洗えば清浄な福銭になる」といったところから、銭を洗う風習が起こった。銭を洗ったところ、思いもかけない大金を手にしたという噂が広まり、銭を洗うことが人々の間に定着していった。

金神社という縁起のよい名前の神社であるからこそ、鎌倉の銭洗い弁天と同じような風習が生まれたのであろうか。

神社脇の小屋でお金が洗える。お金を洗うと金銭に不自由をしないようになるという

神社脇の小屋でお金が洗える。お金を洗うと金銭に不自由をしないようになるという

地図


より大きな地図で 沢井鈴一の「名古屋の町探索紀行」 ‎ を表示